BLOG > 広告運用>【完全版】リターゲティングって?仕組みと運用方法を解説します
皆さんが広告を運用している中でよく耳にする“リターゲティング”や “リタゲ”。
どの広告媒体でもデモグラ配信やブロード配信と併用している人も多いと思います。
その機能をある程度理解している人は多いかもしれませんが、それでも「とりあえず必ず設定しておくもの」くらいの感覚で設定されている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はリターゲティングをより効果的に使うために、意外と知られていないリターゲティングについて詳しく説明します。
初めて広告業界に来て、「リタゲって何だろう」と思った方も参考になるかと思いますので最後までお付き合いください。
リターゲティングとは
あるページを訪れたことをきっかけに同じ広告を何度も、目にするようになるという現象。あなたも一度は経験があるのではないでしょうか。
それが“リターゲティング広告”です。
“リタゲ”と訳して使われることが多いと思います。
リターゲティング広告は一度サイトを訪れたけれどCVまでは至らなかったユーザーに対してもう1度広告を表示する広告です。
ちなみに、リタゲとほぼ同じ意味で“リマーケティング”という言葉もよく使われています。
2つの違いはGoogleとYahooどちらで使われているかどうかです。
リターゲティングが「yahoo!」で運用される広告。
それに対してリマーケティングは「Google」で運用される広告のことを指します。
それぞれ同じ意味合いで使われているので、ここでは“リターゲティング”で統一していきましょう。
リターゲティングの仕組み
リターゲティングはCookieを使っている
そもそも、どうやって一度サイトを訪問した人を判断して追跡するのでしょうか?
その答えは「Cookie(クッキー)」という仕組みです。
Cookieにはサイトを訪れた日時・訪問回数など、様々な内容が記録されています。
このCookie(クッキー)に情報を保存していることで、私たちは快適にwebサイトを使うことができるのです。
例えば、ショッピングサイトで買い物中に商品をカートに入れたままブラウザを閉じたとします。
しばらくしてから、もう一度ショッピングサイトにアクセスしたら、カートの中の品物が消えずにそのまま残っていることがありますよね。
またログインする際にIDとパスワードが自動で入力されていることはありませんか?
そのおかげでIDとパスワードを覚えなくても、素早くログインすることができますよね。実はこれも、情報がCookieに保存されたおかげなのです。
ちなみにここ数年で個人情報保護の観点からCookieに保存されるデータはiPhoneなどのデバイスでは1日で消えるようになっており、2日以上経過したユーザーにリマケ広告を配信することが想定されていないため、各広告媒体独自の方法でリターゲティングができるようになっています。
リターゲティング設定の基本
リタゲタグの設定
基本的にはリターゲティングもこのCookie(クッキー)を利用していますが、リターゲティングを行うにはタグが必要になります。よく「リタゲタグ」と言われているものです。
このリタゲタグを特定のページ(広告主のサイトなど)に埋め込み、ユーザーがそのページを訪れると、そのタグが保存されたCookie(クッキー)がユーザーへ付与されるのです。
こうしてCookie(クッキー)を目印としてユーザーを追跡しユーザーが見ている別のサイトの広告枠に表示させることができるんですね。
リターゲティングリストの設定
次に”リターゲティングリスト”を作成する必要があります。
リターゲティングリストとは「リターゲティングのターゲットとなるサイトに訪れたユーザーリストのこと」です。
基本的には下記項目を設定して作成します。
・特定のページを訪れたユーザー
・コンバージョンしたユーザー(CV除外のため)
・特定のページに訪れて何日経ったか
例えば、商品Aの広告を表示させたい場合は「商品Aの詳細ページに訪れて1日、3日、7日、10日、14日、30日」などの日にちで分けたリストを作成し、CV除外のためにCVリストも作成しておきます。
そしてキャンペーンや広告グループごとに日にち毎のリストを設定する、もしくは1つのキャンペーンや広告グループ内で複数のリストを設定し、CVリストを除外で設定しましょう。
リターゲティングを利用する理由
リターゲティングが利用される理由は大きく2つあります。
サイト訪問者は9割が離脱しているから
今、web上には情報が溢れています。何度かクリックするだけで他の情報に飛ぶことができますよね。
そのためサイトを訪れたユーザーが「これは自分に必要がある」とすぐに判断する、つまり購入することはほとんどありません。
実際に通販で物を買う時に一度商品を見たあと「今じゃないな、また今度にしよう」と思ったり、「他の商品はどうなのかな?」と他のサイトに飛ぶことはありませんか?
そして他のページに飛んでしまうことで、その商品を忘れてしまったり、商品のページへの戻り方が分からなかったり、他のページを回遊しすぎて元の商品ページに戻るのが面倒くさかったりしますよね。
理由は様々ありますが、こういった理由で潜在顧客が離れていってしまいます。
この離脱してしまったユーザーを逃がさないようにするのがリターゲティング広告なのです。
一度サイトに訪れた人はCV率が高い
※CV(コンバージョン:Conversionの略でwebサイトにおける最終的な成果のこと。例えば、購入や資料請求、会員登録などのことを指します。)
初めてサイトに訪れて初めて商品やサービスについて知った人と、前に一度サイトに訪れて既に商品やサービスの事を知っている人とでは、後者の方が商品やサービスのコンバージョンにつながりやすそうですよね。
また新規顧客の場合は、登録作業や購入方法の選択が必要な場合があります。
しかしリピーターであればその作業をスキップできるため、コンバージョンの購入導線における障壁も少ないです。
つまり「コンバージョンにつながる見込みが高いユーザーに広告を表示できる」ということがリターゲティング広告の最大のメリットになります。
リターゲティング広告の注意点
最初にリターゲティング広告の配信設定をするとき、手間がかかったり、とりあえず効果が合えば良いということだったりで、広告とリストの設定だけで終えてしまいがちです。
しかし、何かサイトやアプリを見ている時に、同じ広告が何度も表示されて「めんどくさいな…」「しつこいな…」と思ったことはありませんか?
ここがリターゲティング広告で気を付けるべき点です。
1人のユーザーに対して広告が表示される回数の事をフリークエンシーと言いますが、このフリークエンシーが多ければユーザーからウザがられてしまいます。
そうして結局買われなくなってしまえば、広告費の無駄になりかねませんし、その商品やサービスのイメージダウンにも繋がってしまうのです。
そうならないために2つの対策を行ないましょう。
フリークエンシーキャップを設定する
ほとんどの広告媒体では一人のユーザーに対して広告の表示回数の上限設定ができます。
「1日に何回まで」「1週間に何回まで」「月に何回まで」と設定できるのでそれぞれ適切な配信回数を見つけて必ず設定するようにしましょう。
フリークエンシーキャップを設定することで、同じユーザーに何度もしつこく広告を表示させ続けることを防ぐことができるということです。
ユーザーを絞って配信する
そもそものユーザーを絞ることも1つの手です。
例えばランディングページのページビューをリタゲタグ発火のトリガーにした場合、サイトを何かしらで開いたにもかかわらず結局商品やサービスに興味が無ければ「興味ないのにこの広告めっちゃ出てくるウザい」と思われるかもしれませんし、もしユーザーがリタゲの事を知っていても「ちょっとサイト開いただけなのにめちゃくちゃ広告出てくる…」と思ってしまうのではないでしょうか?
そのためランディングページを開いた人にリタゲをするのではなく、購入導線上ランディングページよりも先の「商品をカートに追加した人にリタゲ」したり「注文のための個人情報入力フォームページを開いた人にリタゲ」するなどユーザーを絞るのが効果的です。
関係ない人や購入意欲がまだ低そうな人には広告を配信しないようにすることで、リターゲティングの効果をより上げやすくなります。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
リターゲティングはただ追跡アプローチするだけというわけではなく、実はとても奥深いものであることは間違いありません。
リターゲティングなどのネット広告におけるターゲティング手法は日々新しく更新されています。
今のノウハウも1年後には変わっているかもしれません…。
しっかり流れをつかんで、特徴を把握した上で広告運用に活かしていきましょう。
この記事を書いた人
Shiori Hashizume
webコンサル事業部所属。広告運用しながら日々勉強中。
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